ゆかしき世界 在るがまま

OSHO禅タロット・トートタロット・A Course In Miracles

だから世界はそのままにしておけばいい 

 

ウェーベル卿の日記が出版されている


ウェーベル卿というのはかつてのインド総督だが、
どうやら大変誠実で正直な人間であるらしい 
時々、実にいいことを言っている 
その日記の中で彼はこう語る

「ガンディー、ジンナー(パキスタンの建国者) 、チャーチル
この三人の老人が死なない限りインドの苦悩は続くだろう」

この三人

ガンディー、ジンナー、チャーチル


ところが この三人は
インドのために八方手を尽くしたのだ!

そのチャーチルの下の
インド総督が日記に書いている 


「この三人の人間が…」


しかも願いを込めて、
年齢まで記入している


「ガンディー・75歳…」
早く死んでほしいという願いを込めて


「ジンナー・65歳、チャーチル・68歳」
彼は願っている


「早くこの三人が…」


なぜなら、この三人こそが問題だからだ

まさか ガンディーも自分こそが
問題だとは夢にも思っていなかっただろう
ジンナーもチャーチルもだ


三人ともこの国の問題を
解決しようと最善を尽くしている


ところが

ウェーベルによればこの三人こそが問題だ
なぜなら、三人とも頑固一徹だからだ

この三人はそれぞれに自分こそが絶対的に正しく
ほかの二人は絶対的に間違っていると思っている


この三人の絶対者は互いにまみえることがない
自分以外の二人はまったく間違っている
それについては疑問の余地がない

誰もがそう考えている


自分こそ世界の中心であり、
自分こそ世界全体を心配すべき人間だ


そして世界全体を変え
世界全体を変容させ
ユートピアを生み出すのだ、と

でもあなたにできることは
自分自身を変えることだけだ 

世界は変えられない


変えようとすれば、
かえって災いとなり、害となり、
混乱を引き起こすばかりだ


すでに世界は混乱を極めている
それをさらに混乱させてしまう

だから世界は
そのままにしておけばいい 


あなたにできるのはただ一つ


内なる静寂
内なる至福
内なる光明を達成することだ 


もしそれを達成したら
世界に対する大きな助けとなる

無知な一点を
悟りの炎へと変えること


一人の人間を
闇から光明へと変えること 


それは世界の一部を変えることだ 

そしてその変化した部分から
一つの連鎖反応が生じる


ブッダは死んでいない 
エスは死んでいない 
死ぬことはありえない 
連鎖反応があるからだ


一つのランプから
一つの炎から
別の炎が灯る

そして後継者が現れる 
それがどんどん 続いてゆく 

光明のない人間、
自分のランプに
火の灯っていない人間には
他人を助けられない 

だから一番の基本は
自分の内なる炎を
達成することだ 


そしたら他人とは
違うことができる

他人に光を灯してあげられる 
それは伝授 となる 


そうしたら 
たとえ自分が体から
消え去ろうとも
その方法は手から手と
伝わってゆく 

永遠に至るまで伝わって行く 
ブッダたちは消して死なない 
悟った人々は決して死なない 
その光明が連鎖反応となるからだ 

悟っていない人々は
決して生きない 
何の連鎖も生じないからだ 


彼らには分かつべき
光明もなく
他人に灯してやれる
炎もない

だから自分の心配だけ
すればいい 
自己中心的になるのだ 


そうして初めて 
あなたは無自己になれる 
そうして初めて
世界の助け、
世界の祝福となれる 

でもそれについて
心配しなくていい
それはあなたに関係ないことだ 


心配すればするほど
責任も大きくなる
責任が大きくなればなるほど 
自分が偉く思える 
いや偉くなどない 
気が狂っているだけだ 

他人を助けようとする狂気は
早く捨てて
ただ自分自身を助けることだ 
できることはそれしかない

するといろんなことが起こる
でもそれは 成り行きとして
起こることだ 

自分が光明の源泉となれば
いろんなことが起こってくる 


きっと多くの人々は
それを分かち合うだろう 
きっと多くの人々かそれを通じて
悟るだろう 
きっと多くの人々が
それを通じて生に到達するだろう


より大きな生に、
潤沢な生に…

でもそれについて考えてはいけない 
それについては何も意識的には行えない

できることはただひとつ


自分がもっと
意識的になることだ

そうすれば、すべてが続いて起こる

エスはどこかで言っている
「まず最初に神の王国に入りなさい 
まず最初に神の王国を探し求めなさい 
そうすれば他の全てはあなたにつけ加わるだろう」


私もそれを繰り返そう

 

Osho「空の哲学」

OSAKA-Nakazaki Salon O'cchi        salon.occhi@gmail.com